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中小企業向けセキュリティガバナンス

中小企業こそ必須!セキュリティガバナンスの教科書

「うちは小さな会社だから、ハッカーに狙われることはないだろう」
もしそう思われているとしたら、それは非常に危険な誤解です。

昨今、大企業への踏み台として中小企業が狙われる「サプライチェーン攻撃」が急増しています。セキュリティ対策はもはや「ITの問題」ではなく、「経営責任(ガバナンス)」の問題です。

この記事でわかること

  • セキュリティガバナンスと実務の違い
  • 中小企業がまずやるべき「コア」な考え方
  • 明日から回せるセキュリティPDCAサイクルの具体策

1. マネジメントとガバナンスの違いとは?

多くの企業で混同されがちなのが「セキュリティマネジメント」と「セキュリティガバナンス」です。

ガバナンスとマネジメントの関係図
項目 セキュリティマネジメント セキュリティガバナンス
主体 IT部門・担当者 経営者・取締役会
役割 手順通りにシステムを守る ルールを決め、監督し、責任を取る
視点 技術的・運用的 経営戦略的・組織的

中小企業において重要なのは、「社長がセキュリティに関心を持ち、リソース(人・金)を配分すると宣言すること」。これがガバナンスの第一歩です。

2. 運用で回す!セキュリティPDCA施策案

高額なシステムを入れる前に、まずは「仕組み」を作りましょう。以下のPDCAサイクルを参考に、自社の現状に合わせた施策を選んでください。

Plan(計画・ルール作り)

目的:守るべき資産を把握し、ルールを決める。

  • 情報資産の棚卸し:顧客リスト、図面、会計データなど、何がどこにあるか一覧化する。
  • 基本方針の策定:「OSの更新は自動にする」「パスワードは使い回さない」などの最低限のルールを文書化する。
  • 緊急連絡網の整備:ウイルス感染時に誰に電話するか決めておく。

Do(導入・実行)

目的:計画に基づき、技術的・人的対策を行う。

  • 自動更新の設定:Windows/Mac、ウイルス対策ソフトのアップデートを自動化。
  • 多要素認証(MFA)の導入:クラウドサービスへのログインにスマホ認証などを追加する。
  • 従業員教育:標的型攻撃メールの事例を共有し、怪しいメールを開かない訓練をする。

Check(点検・監査)

目的:ルールが守られているか確認する。

  • ログの確認:不審なログイン履歴や、夜間の大量データ送信がないか月1回確認する。
  • 現状診断:IPA(情報処理推進機構)の「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」などを実施する。

Act(見直し・改善)

目的:問題点を修正し、次の計画へつなげる。

  • ルールの見直し:業務実態に合わないルール(厳しすぎて誰も守っていない等)を変更する。
  • 経営層への報告:セキュリティ担当から社長へ、現状のリスクと対策状況を報告する定例会を設ける。

まとめ:完璧を目指さず、まずは「回す」こと

セキュリティガバナンスで最も大切なのは、高価なツールを買うことではなく、「PDCAサイクルを止めないこと」です。

まずは「資産の棚卸し」と「自動更新の設定」から始めてみませんか?
弊社のITサポートでは、こうしたガバナンス構築の初期ステップからご支援が可能です。