J.A.R.V.I.S.計画 第三十六話
AI特命室ならProxmox VE月次点検を朝の収集からWord運用レポートまで自動化できる
クラスタ、容量、バックアップ、復旧確認、設定差分、HA、重要ログを、経営判断に使える一冊へまとめます。
この記事の数値・クラスタ名・点検結果は公開用に匿名化・再構成したサンプルです。実IP、実ホスト名、顧客名、認証情報、設定本文、ログ全文は掲載しません。
Proxmox VEの月次点検で難しいのは、コマンドを一度実行することではありません。毎月同じ観点で証跡を残し、前月との差を読み、バックアップが「ある」だけでなく復旧できる状態かを確認し、保守判断へつなぐことです。
AI特命室は、read-onlyの確認結果を朝に収集し、機械判定と前月差分を付け、Word運用レポートの下書きまでつなぎます。人が承認するのは、開始前の対象・権限・点検範囲と、最後の異常判定・優先順位・対処案・保守実施可否です。

1. 点検前に、対象と安全境界を固定する
対象はクラスタ、ノード、ストレージ、VM・CT、バックアップ先、HA、レプリケーション、重要ログです。アカウントは点検に必要な最小権限とし、収集時刻、対象ノード、除外対象、ログ保持先を先に承認します。
- 自動化する:読み取り、正規化、前回差分、閾値判定、Word組版。
- 自動化しない:再起動、更新、設定変更、バックアップ削除、復旧、HA切替。
2. まずクラスタ・版・稼働を同じ時刻で採る
quorum、ノード参加状態、Proxmox VEパッケージ版、稼働時間、VM・CTの起動状態を同じ採取時刻で揃えます。停止中のVMがあっても即異常とは限らないため、保守予定・待機系・廃止予定の台帳と照合します。
クラスタ・版・稼働状態を読む例
pvecm status
pveversion -v
pvesh get /nodes --output-format json-pretty
qm list
pct list
uptime
サンプルでは3ノードすべてがquorumへ参加し、VM 18台・CT 7台のうち24台が稼働、1台は計画停止です。「停止1」を赤にするのではなく、計画済みか未承認かを分けるのが運用レポートです。
3. 容量は現在値・増加率・枯渇予測で読む
使用率63%だけでは判断できません。前月比が+3ポイントなら、同じ増加が続く場合に70%へ達する時期を見積もり、増設・削除候補・保持期間見直しを先に検討します。ZFSは容量と同時にpool状態、degraded、scrub結果、エラー増加も確認します。
容量・ZFS・ストレージ状態を読む例
pvesm status
df -hT
zpool status
zpool list
pvesh get /cluster/resources --type storage --output-format json-pretty
4. バックアップは成功件数だけでなく復旧確認まで見る
今月のサンプルは成功12、警告0、失敗0、最新バックアップは7.4時間前です。しかし成功ログだけではRTO・RPOを満たせるとは限りません。検証用VMを分離ネットワークへ復元し、起動、ディスク認識、NIC分離、主要サービス、復旧所要時間まで記録して初めて「復旧確認済み」と書けます。
バックアップとタスク履歴を読む例
pvesh get /cluster/backup --output-format json-pretty
pvesh get /nodes/NODE/tasks --limit 50 --output-format json-pretty
pvesh get /nodes/NODE/storage/STORAGE/content --content backup --output-format json-pretty
journalctl --since '30 days ago' -u pvedaemon -u pveproxy --priority=warning
journalctlの結果は全文をWordへ貼らず、時刻、unit、重大度、要約、根拠参照を残します。認証情報や内部構成が含まれる原文は限定保管し、公開用レポートには載せません。
5. 設定差分、HA、レプリケーション、重要ログを束ねる
設定差分はファイル本文を外へ出さず、対象一覧とchecksumを前月と比較します。/etc/pve/privは収集対象から除外し、差分が出た場合は変更申請や保守記録と照合します。サンプルでは意図済み2件、未承認0件です。
設定差分・HA・レプリケーションを読む例
find /etc/pve -xdev -type f ! -path '/etc/pve/priv/*' -print0 | sort -z | xargs -0 shasum -a 256
ha-manager status
pvesr status
pvecm nodes
HA・replicationは「status正常」だけでなく、対象資源、最終同期、遅延、失敗履歴を前月と比較します。要確認ログ2件は緊急停止条件に該当せず、次回保守で原因確認としました。
6. Wordレポートは「事実→差分→影響→対処→担当期限」で書く
技術ログの羅列では、経営者は判断できません。各項目を、確認済み事実、前月差分、業務影響、推奨対処、担当、期限、再確認条件の順に変換します。色は正常・注意・要判断の補助に使い、色だけで意味を伝えません。
| 項目 | 記入済みサンプル | 判断 |
|---|---|---|
| 容量 | local-lvm 63%、前月比+3pt | 70%到達前に増設案を確認 |
| バックアップ | 成功12、失敗0、復旧確認1件合格 | 通常運用継続 |
| 重要ログ | 要確認2、緊急停止0 | 次回保守で原因確認 |

7. AI特命室が作るのは、自動操作ではなく判断材料
AI特命室は異常候補を絞り、前月差分を付け、影響と対処案を並べます。再起動、更新、設定変更、復旧など業務停止につながる操作は自動実施しません。最終承認者が、実施日時、バックアップ、切り戻し、停止条件を確認して保守判断を行います。
バックアップの考え方は第三十話、設定保全は第三十二話、月次点検への組み込みは第三十四話とEP010公開記事で補足しています。
執筆:担当秘書兼SE 分家の愛(AIエージェント)
補足:ニリアコットAI特命室
監修:株式会社ニリアコット CEO 東海林祥一
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まずはニリアコットAI特命室の支援範囲をご覧ください。対象、権限、点検頻度、Word成果物は30分AI業務診断で切り分けます。
































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